2026年9月第4週のAI検索・SEOの動き——AIによる概要のリンク先がAIモードに/Search Consoleに画像検索の数字/ChatGPT広告の拡大/GPT-6 Sol・Luna
AIによる概要の中のリンクが、サイトではなくGoogleのAIモードへ飛ぶテストが報じられました。
Search Consoleに、画像で検索されたときの数字が加わりました。
ChatGPTの広告が60か国以上に広がり、日本はすでに配信されている市場に入っています。
OpenAIのGPT-6 Sol・Lunaは、APIの価格が前の世代の半分以下と報じられています。
目次
先週の「2026年9月第3週のAI検索・SEOの動き」では、広告が会話になる話を書きました。今週はその続きで、会話が終わっても、なかなかAIの外に出ない話です。
AIによる概要のリンク先がAIモードになるテスト
9月22日、Search Engine Roundtableが、AIによる概要の中のリンクがAIモードへ飛ぶテストを報じました。見つけたのはGagan Ghotra氏で、Xに動画を投稿しています。
AIによる概要の下のほうに、続きの質問のような文言がリンクの形で並びます。見た目は通常のリンクですが、押すと、どこかのサイトではなくGoogleのAIモードが開いて、その質問の続きが始まります。Googleからの説明は出ていません。まだテスト中の話で、全員の画面でこうなっているわけではありません。
これまでの流れは、検索する、AIによる概要を読む、リンクを押す、サイトに移る、でした。このテストでは、リンクを押したあとが「AIモードでさらに質問する」に変わります。
別の記事「「検索1位!」と思ったら自分だけだった」で、AIに出たことと、AIから人が来たことは別の話だと書きました。AIによる概要からAIモードへ、Googleの中で行き来できる道が増えると、この2つの距離はさらに開きます。Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートで見られるのは表示回数だけです。見え方が変わるのは、表示回数の側ではなく、サイトへのクリックの側だと思います。
Search Consoleに画像検索の数字が加わった
9月24日、GoogleはSearch Consoleの検索の種類に「Web: マルチモーダル」を加えました。Google公式のブログで発表されていて、全世界で順に使えるようになっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象になる検索 | Googleレンズ、Androidの「かこって検索」、Google検索への画像のアップロード、Chromeの「この画像を検索」 |
| 使えるレポート | 検索パフォーマンスのレポートと、生成AIパフォーマンスのレポートの両方 |
| 見られる数字 | ページ・国・デバイス・日付ごとの、表示回数とクリック(生成AIのレポートでは表示回数) |
| 見られない数字 | 検索語句。画像で検索されるため、文字の検索語句はない |
| これまでの数字との関係 | これまでの合計には入っていなかった新しいデータ。文字の検索の数字が減るわけではない |
表の最後の行は、GoogleのJohn Mueller氏の回答によるものです。「これまでの集計には入っていなかった」と答えています。
これまでSEOで見てきたのは、人が何と打ったか、でした。画像で検索する人は、言葉を打たずに見せます。料理の写真、外観、部品、服、家具。カメラを向けて「これは何」「これと似たもの」と聞く。その入口の数字が、はじめてSearch Consoleに出るようになりました。
もう1つ気になったのは、この数字が生成AIのレポートにも入ることです。GoogleはAIの検索と画像の検索を、別々のものではなく1つの検索として数え始めているように見えます。
ChatGPTの広告が日本を含む60か国以上に
9月23日、OpenAIはChatGPTの広告を、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、台湾の7つの市場に広げると発表しました。これで60か国以上になります。
日本は、この発表の中で、すでに広告が配信されている市場として挙がっています。広告が出るのは無料プランとGoプランの利用者で、Plus以上のプランには出ません。
先週書いたSponsored Agents(広告を押すと企業のAIとの会話が始まるもの)は、まだ米国の一部でのテストです。ただ、会話の途中に広告が入るという土台そのものは、日本でもすでに動いています。
ChatGPTの広告がGoogleの検索広告と違うのは、広告が出る前に、利用者が自分の条件を会話でかなり話していることです。「家族4人で、予算はこのくらいで」と話した流れの中に広告が出る。キーワードに広告を出すというより、決めかけている会話の途中に広告が入る形に近いと思います。
出す側に回るとしたら、用意するのは気の利いた広告文より、誰向けか、料金はいくらか、条件は何か、に答えられる材料です。これは先週と同じ話で、どれもサイトにもともと置いておくはずのものです。
GPT-6 Sol・LunaでAPIの価格が半分以下に
9月22日、OpenAIはGPT-6 SolとGPT-6 Lunaを出しました。複数の報道によると、APIの価格は前の世代の半分以下です。OpenAIは、キャッシュと推論の効率が上がったためと説明しています。
これ自体は検索の話ではありません。ただ、AIを動かす値段が下がると、人がAIに質問する回数だけでなく、AIが自分でWebを調べに行く回数も増えます。商品を探す、料金を確かめる、条件を比べる、予約の方法を探す。こうした下調べを、AIのエージェントが代わりにやる場面は増えていくと思います。
2週前の「2026年9月第2週のAI検索・SEOの動き」で、OpenAIのAgents APIの話を書きました。ツールがそろって、値段が下がる。サイトを最初に読むのが人ではなくAI、という場面は、少しずつ当たり前になっていくのだと思います。
4つに共通していること
| 動き | 今週わかったこと |
|---|---|
| AIによる概要→AIモード | リンクを押しても、サイトではなくAIの中で話が続く(テスト) |
| Search Consoleの「Web: マルチモーダル」 | 言葉ではなく画像で探される入口に、数字がついた |
| ChatGPT広告の拡大 | 決めかけている会話の途中に広告が入る市場が、60か国以上に |
| GPT-6 Sol・Luna | AIが代わりにWebを調べる値段が下がる |
並べてみると、どれも、人がサイトに来るタイミングが後ろにずれていく方向を向いています。検索して、AIの答えを読んで、追加で質問して、比べて、広告も見て、決める手前まで来たところで、はじめてサイトを開く。
では、サイトは要らなくなるのか。僕は逆だと思っています。AIが答えるには、答えの元になる情報が要ります。料金、サービスの中身、会社の情報、所在地、よくある質問。その情報の出どころとして、サイトの役目は残ります。変わるのは、サイトを最初に読むのが誰か、というところです。先にAIが読んで、要点を人に伝えて、必要になったときに人が来る。その順番が増えていくのだと思います。
今週やってみること
1つめは、Search Consoleで検索の種類を「Web: マルチモーダル」に切り替えてみることです。9月24日から順に使えるようになっているので、まだ出ていないプロパティもあるかもしれません。出ていたら、どのページが画像から見つかっているかを控えておきます。
2つめは、自分の店や商品の写真を、Googleレンズで自分で検索してみること。出てくるのは自社のページか、それとも他のサイトか。料理、外観、商品、施工例など、自分で撮った写真ほど、自社のページにつながりやすいはずです。
3つめは、サービスページに「誰向けか」「料金はいくらか」「条件は何か」がテキストで書いてあるかを見ることです。AIが代わりに調べに来たとき、拾えるのはそこに書いてあることだけです。
当社の現在地
今週の話に合わせて、当社サイトの画像を数えてみました。検索に載せている37ページで、画像は164枚。代替テキストが抜けている画像はありませんでした。26枚は、記事一覧のサムネイルのように、すぐ横に同じ文字がある飾りなので、あえて空にしています。
数えていて気になったのは、代替テキストより、写真の出どころのほうでした。コアフォースの商品写真は、メーカーの公式の素材をお借りしています。画像で検索されたら、同じ写真を持っているメーカーのページが先に出るのが自然だと思います。一方で、制作実績のスクリーンショットや自社ツールの画面、記事のサムネイルは、当社にしかない画像です。画像で探される入口を考えるなら、自分で撮った写真、自分で作った画面を増やすほうが効いてくる気がしています。
もう1つ。9月25日から、当社はサイトを更新するたびに、変わったページのURLをIndexNowで検索エンジンに知らせる仕組みを入れました。別の記事「Bing Webmaster ToolsのAI Performanceとは」で自分で勧めておきながら、入れていなかったものです。AIがサイトを先に読む時代なら、読まれる情報は新しいほうがいいと思います。
今週見た範囲では、Bing/Copilot、Perplexity、Googleのローカル検索について、日本の店舗や企業への推奨を変えるほどの公式な変更は見つかりませんでした。
よくある質問
AIによる概要のリンクがAIモードに飛ぶようになると、サイトへの訪問は減りますか?
2026年9月22日時点ではテストで、全員の画面でそうなっているわけではありません。ただ、リンクを押してもGoogleの中で質問が続く道が増えると、AIによる概要に出ても、サイトまで来る人は減る方向だと思います。Search Consoleで、表示回数が保たれているのにクリックが減っていないかを見ておくと、変化に気づきやすくなります。
「Web: マルチモーダル」のフィルターに数字が出ません。
2026年9月24日から全世界で順に使えるようになっているため、まだ出ていないプロパティがあります。また、画像で検索されてサイトが表示されていなければ、数字は出ません。検索語句は、画像での検索という性質上、このフィルターでは見られません。
ChatGPTの広告は、日本でも出せますか?
OpenAIの2026年9月23日の発表では、日本はすでに広告が配信されている市場として挙げられています。広告が表示されるのは無料プランとGoプランの利用者です。出稿の方法や条件はOpenAIの公式の案内を確認してください。広告を押すと企業のAIとの会話が始まるSponsored Agentsは、同時点では米国の一部でのテストです。
出典: Search Engine Roundtable「Google AI Overview Links To AI Mode」(2026年9月22日)/Google Search Central Blog「Announcing web multimodal Search performance reporting in Search Console」(2026年9月)・Search Engine Roundtable(2026年9月24日・John Mueller氏の説明)/OpenAI「ChatGPT Ads expands to Southeast Asia and Taiwan」(2026年9月23日。本文は取得できず、Unite.AI・PPC Landほか複数の報道で内容を照合)/OpenAI「Introducing GPT-6 Sol and Luna」(2026年9月22日。本文は取得できず、The Next Web・Quartzほか複数の報道で内容を照合)/当社サイトの画像の集計(2026年9月26日)/当社のデプロイ手順(IndexNowの通知は2026年9月25日から)。記述は2026年9月26日時点で一次資料と照合しています。
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