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AIO 2026.09.20

2026年9月第3週のAI検索・SEOの動き——ChatGPTの広告が会話になる/GoogleのAIショッピング/Search ConsoleのAI計測/声で検索する

執筆:神吉 修平(ALDONIX 代表/Webディレクション歴100件以上・兵庫県高砂市)

「広告が、会話になる 2026年9月第3週 AI検索・SEOの動き」——週次まとめ記事のイラスト
2026年9月第3週は、AIの中で「調べる」から「比べる・決める」まで進む方向の発表が重なりました。
OpenAIが、広告を押すと企業がスポンサーになったAIとの会話が始まる「Sponsored Agents」のテストを始めました。
GoogleはMerchant Centerで、AIの中で自社の商品がどう見つけられているかを見られるようにしました。
Search ConsoleのAI関連の順位と表示回数について、Googleは数え方が今後も変わっていくと説明しました。
Googleが音声対話のモデル「Gemini 3.8 Live」を発表しました。

目次

  1. ChatGPTの広告が会話型になる
  2. GoogleのAIで商品の比較から購入まで
  3. 「AI検索で何位?」にGoogleはどう答えたか
  4. 声での検索が本格的になってきた
  5. 4つに共通していること
  6. 今週やってみること
  7. 当社の現在地
  8. よくある質問

この4つのうち、日本の店舗や企業が今日そのまま使えるものは、ほとんどありません。テストは米国からで、提供国に日本は入っていない。それでも並べるのは、向かっている方向が同じで、その方向に対して今のうちに整えておけることが、わりと地味で具体的だからです。

先週の「2026年9月第2週のAI検索・SEOの動き」では、検索の言葉が短いキーワードから条件つきの質問へ寄っている、という話を書きました。今週はその続きで、質問が1回で終わらず、会話になっていく話です。

ChatGPTの広告が会話型になる

9月16日、OpenAIはChatGPTの広告の新しい機能をまとめて発表しました。その中に「Sponsored Agents」のテストがあります。

ChatGPTの画面に関連する広告が出て、それを選ぶと、その企業がスポンサーになったAIとの会話が、はっきりラベルのついた別の場所で始まります。そこで自分の条件を伝えたり、追加の質問をしたりして、先へ進みたくなったら企業のサイトへ移る流れです。発表によると、この会話は元のChatGPTとの会話とも、ChatGPT自身の回答とも切り離されています。テストは米国の一部の広告主から。同じ日に、文章で指示して広告を作れるツールと、HubSpot・Shopifyとの連携も発表されました。

これまでのWeb広告は、広告を見る、押す、企業のサイトへ移る、そこで商品やサービスを確かめる、という順番でした。Sponsored Agentsでは、サイトへ移る前に、質問と比較が始まります。店でいえば、入口をくぐる前に店員さんとの立ち話が始まるようなものです。

ChatGPTの中で自社の名前が出る場面は、これから4種類になります。ChatGPTが自分の判断で名前を挙げる、回答の出典として引用される、広告として表示される、スポンサーつきのAIが会話で案内する、の4つです。前の2つはお金で買えないもので、後ろの2つは広告費の話です。別の記事「「検索1位!」と思ったら自分だけだった」で「ChatGPTにおすすめされた」の読み方を書きましたが、これからは「それは広告枠だったのか、そうでないのか」も見分ける項目に入ってきます。

もう1つ。会話型の広告を出す側に回るとしたら、用意するものは気の利いた広告文ではなく、聞かれたことに正確に答えられる材料です。歯科医院なら、小児矯正はいくらか、何歳からか、どんな装置か。制作会社なら、初期費用のほかに毎月何がかかるか、自分で更新できるか、納期はどのくらいか。これは先週書いた「決めるときの質問に、ページの中で答えているか」と同じ話です。広告のために新しく作るものではなく、自分のサイトにもともと置いてあるはずのものです。

GoogleのAIで商品の比較から購入まで

同じ9月16日、GoogleはAIショッピング関連の更新をまとめて発表しました。

発表されたもの中身提供の範囲
AI performance insights(Merchant Center)AIモードやAIによる概要などの会話型の体験で、自社の商品がどう見つけられているか。他のブランドと比べた露出の割合も見られるオーストラリア・カナダ・インド・ニュージーランド・米国で一般提供
Business Agent for YouTube AdsYouTubeの広告の中で、視聴者が商品について質問できるベータ
Universal Commerce Protocolの拡張カートの引き継ぎや決済の流れのテストなど米国から。オーストラリアとカナダは来年初め
商品フィードの会話向け属性商品データに会話向けの属性を足せる。テストでは、AIモードの関連する商品のおすすめのうち50%でこの属性が使われた、とGoogleは書いている—

提供国に日本は入っていないので、日本の店舗や企業が今日この画面を開けるわけではありません。

ただ、目を引くのは、Google自身が「AIの中での露出を、他社と比べた割合で見る」という物差しを、公式の管理画面に入れてきたことです。検索順位ではなく、会話の中でどれくらい名前が挙がるか。別の記事「Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートとは」に書いたとおり、Search Consoleの側で見られるのは表示回数だけでした。物販の側では、もう一歩踏み込んだ数字が出始めています。

もう1つは商品データです。「この条件ならこの商品」とAIに判断してもらうには、価格、用途、特徴、在庫、レビューといった属性が、AIに読める形で置いてあることが前提になります。物販でなくても同じで、サービス業なら、対象、料金、対応エリア、予約や問い合わせの方法。ここでも結局、サイトに具体的な情報がテキストで書いてあるか、に戻ってきます。

「AI検索で何位?」にGoogleはどう答えたか

9月16日、Search Engine Roundtableが、GoogleのJohn Mueller氏の説明を紹介しています。きっかけは鈴木謙一氏の質問でした。AIモードの中での掲載順位はどう数えているのか。引用リンクを1番目、2番目と順に数えるのか、それともAIの回答全体で1つの順位なのか、というものです。

Mueller氏の答えは、AIモード・AIによる概要・通常の検索の順位と表示回数の数え方は、機能そのものの変化に合わせて「時間とともに変わっていく」というものでした。境界的なケースがあることも認めたうえで、目指しているのは厳密な正確さではなく、サイトの持ち主が「自分のサイトがどう表示されているかを理解するのに役立つもの」だ、と。大きな変更のときはドキュメントを更新する、とも言っています。

数え方を明かさなかった、とも読めますが、僕はこれを正直な説明だと受け取りました。AIの回答の中では、本文で引用される、候補として名前が挙がる、参考リンクに入る、社名だけ出る、と出方がいくつもあります。1位、2位、3位と並べる物差しが、そもそも当てはまりにくい。「AI検索で何位ですか」という質問自体が、だんだん答えにくい質問になっていくのだと思います。

当社の手元の記録も添えておきます。9月14日に、順位チェックのツールで自社サイトの順位を確かめました。

キーワードGoogleYahoo!
ALDONIX1位1位
アルドニクス圏外11位以下
コアフォース 加古川4位4位
ドラム コアフォース1位1位
WEBデザイン 加古川11位以下11位以下

英字の屋号では1位なのに、カタカナの屋号では圏外でした。調べてみると、サイトの中に「アルドニクス」というカタカナの表記がほとんどなく、Googleが英字とカタカナを同じ会社だと結びつける材料がありませんでした。同じ日に、タイトルやフッター、構造化データに「ALDONIX(アルドニクス)」の併記を入れています。効き目が出るかどうかは、数週間から数か月かけて観察します。ホームページ制作のエリアのキーワードは、まだ1ページ目に入れていません。

声での検索が本格的になってきた

9月15日、Googleは音声対話のためのモデル「Gemini 3.8 Live」と「Gemini 3.8 Live Extended Thinking」を発表しました。前者は途切れない会話と、カメラに映ったものの理解。後者は、複数の手順を踏む考えごとを、話しながら進めます。会話の途中で97の言語を聞き分けて切り替えられるそうです。開発者向けのAPIのほか、GoogleのSearch LiveやGeminiアプリにも入る、と発表にあります。

先週の「検索の言葉が長くなっている」の先に、これがあります。入力していた頃は「大阪 小児矯正」。文章で聞くようになって「大阪で、子どもの口呼吸も相談できる矯正歯科」。声で話すようになると「土曜も行けるところは?」「費用が安いのは?」と、質問が続いていく。検索が1回で終わらず、会話になります。

先ほどの当社の記録は、ここに関わってきます。声で社名を言うとき、人は「エー・エル・ディー……」とは言わず、「アルドニクス」と言います。その読みで検索して圏外だったというのは、声で聞かれたときに見つけてもらえないおそれがある、ということです。英字の屋号やロゴ表記の店は多いと思います。カタカナや読みがなを、サイトの中に普通の文章として書いてあるか。5分で確かめられるので、屋号が英字の方は一度見てみてください。

会話が続く検索では、「小児矯正」という語をページに何回入れたかより、料金、対象、方法、向き不向き、予約の条件といった、2つめ、3つめの質問の答えがサイトにあるかのほうが効いてくると思います。

4つに共通していること

動き今週わかったこと今のうちに整えておけること
ChatGPTのSponsored Agents広告の先が、サイトではなく会話になる(米国でテスト)聞かれそうな質問の答えを、サイトにテキストで置く
GoogleのAIショッピングAIの中の露出を他社比で見る物差しが出てきた(日本は対象外)商品やサービスの属性を、具体的に、読める形で書く
Search ConsoleのAI計測順位と表示回数の数え方は今後も変わる1つの数字に頼らず、複数の見方を並べる
Gemini 3.8 Live声での会話が検索に入ってくる屋号の読み、2つめ以降の質問の答え

新しい発表が続くと、すぐ何か始めないといけない気がしてきます。でも並べてみると、今のうちにできることは拍子抜けするほど基本的でした。お客様に聞かれそうな質問の答えが、自分のサイトにあるか。商品やサービスの名前、料金、対象、対応エリア、特徴、予約や購入の方法が書いてあるか。それが画像の中だけでなく、テキストとして読めるか。

これまでは、AIに表示されて、サイトに来てもらう、という順番で考えてきました。これからは、AIに表示されて、AIの中で質問されて、比べられて、決める手前まで進む、という流れが増えていくのかもしれません。そうなると、AIに引用されたかどうかだけでなく、AIがお客様の質問に答えるとき、自社のことをどこまで正確に説明できるかが効いてきます。説明の材料は、こちらが公開したものの中からしか出てきません。

今週やってみること

1つめ。屋号やサービス名に英字や当て字があるなら、その読みで検索してみてください。出てこなければ、サイトの中に読みを普通の文章として書き足します。当社が9月14日にやったのと同じ作業です。

2つめ。ChatGPTかGeminiに、自分の店や会社について3つ続けて質問してみます。「どんなサービス?」「料金は?」「予約や問い合わせの方法は?」。2つめ、3つめで答えが曖昧になったり間違ったりしたら、その情報がサイトに書かれていないか、画像の中にしかない可能性が高いです。

3つめ。その答えを、サービスページの本文かよくある質問に書き足します。先週と同じで、1ページだけでいい。

当社の現在地

当社のサイトは、制作費を料金ページにテキストで書いています。一方で、先週も書いたとおり、「初期費用のほかに毎月何がかかるか」「自分で更新できるか」のような、決めるときの質問への答えはまだ薄いです。カタカナの屋号が圏外だったのも、今週の話に照らせば同じ種類の抜けでした。自分のことを説明する材料が、自分のサイトに足りていなかった。

会話型の広告を当社が出す予定は、いまのところありません。日本で使えるようになったとしても、先にやることがあると思っています。広告の先でAIが答える内容は、結局サイトに置いた情報から組み立てられます。土台が薄いまま会話の入口だけ増やしても、答えられない質問が増えるだけになりそうです。

今週見た範囲では、Bing/Copilot、Perplexity、Googleのローカル検索について、日本の店舗や企業への推奨を変えるほどの公式な変更は見つかりませんでした。

よくある質問

Sponsored Agentsは日本でも使えますか?

2026年9月20日時点では、米国の一部の広告主を対象にしたテストです。日本での提供時期は発表されていません。今できる準備は、広告の出稿ではなく、お客様から聞かれそうな質問の答えを自社サイトにテキストで置いておくことだと考えています。

ChatGPTに自社が出てきたとき、広告かどうかはどう見分けますか?

OpenAIは、広告とスポンサーつきのAIとの会話にははっきりラベルをつけ、ChatGPT自身の回答とは切り離すと説明しています。ラベルのない本文中で名前が挙がった場合は、広告ではない通常の回答です。どちらで出たのかを分けて記録しておくと、あとで読み違えにくくなります。

屋号が英字です。カタカナの読みはどこに書けばいいですか?

ページのタイトル、会社紹介の本文、フッターの社名など、普通に読まれる場所に「英字(カタカナ)」の形で併記するのが素直です。構造化データを入れている場合は、別名を示す項目にも読みを入れておけます。当社は2026年9月14日にこの併記を入れました。検索結果に反映されるまでには時間がかかる見込みです。

関連記事

出典: OpenAI「Reimagining advertising with AI」(2026年9月16日。本文は取得できず、同日のPYMNTS・Unite.AIほか複数の報道で内容を照合)/Google The Keyword「Google Shopping updates」(2026年9月16日)/Search Engine Roundtable(2026年9月16日・John Mueller氏の説明)/Google The Keyword「Gemini 3.8 Live and Gemini 3.8 Live Extended Thinking」(2026年9月15日・17日更新)/当社の順位チェック記録(2026年9月14日)。記述は2026年9月20日時点で一次資料と照合しています。

KYAKUKURU

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神吉 修平

神吉 修平SHUHEI KANKI

ALDONIX代表。兵庫県高砂市を拠点に、Webディレクターとして100件以上のサイト制作を指揮。現在は高砂・加古川・姫路エリアで、MEO×AI検索の集客サービス「きゃくくる」を運営。

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