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AIO 2026.09.14

2026年9月第2週のAI検索・SEOの動き——検索の言葉が長くなっている/GA4のダッシュボード/Search Consoleの欠損/OpenAIのAgents API

執筆:神吉 修平(ALDONIX 代表/Webディレクション歴100件以上・兵庫県高砂市)

「検索の言葉が、長くなっている 2026年9月第2週 AI検索・SEOの動き」——週次まとめ記事のイラスト
2026年9月第2週は、Google検索の大きなアップデートはありませんでした。
Google広告の検索語データで、1〜2語の検索が減って3〜4語の検索が増えているという分析が出ました。
GA4に、複数の指標を1画面に並べるダッシュボードが正式に加わりました。
Search Consoleの「ページのインデックス登録」レポートで、6月のデータが欠けています。
OpenAIがAgents APIを公開ベータにしました。

目次

  1. 検索の言葉が条件つきの質問に変わってきた
  2. GA4にダッシュボードが正式に加わった
  3. Search Consoleの6月のインデックスデータが抜けている
  4. OpenAIのAgents APIが公開ベータに
  5. 4つに共通していること
  6. 今週やってみること
  7. 当社の現在地
  8. よくある質問

今週目立ったのは、検索する人の言葉の変化と、計測やAIの側の環境の変化です。

4つはばらばらに見えますが、店舗や企業のサイトに引き寄せると、1つの話に集まる気がしています。人は以前より具体的に質問するようになっていて、その質問に答えているページがあるかどうか、というところです。

検索の言葉が条件つきの質問に変わってきた

今週いちばん気になったのがこれです。9月11日、Search Engine LandにJason Tabeling氏の分析が載りました。Google広告の検索語データを、2025年1月と2026年8月で比べたものです。

検索語の長さ表示回数に占める割合(2025年1月→2026年8月)コンバージョンに占める割合(同)
1〜2語42%→24%62%→52%
3〜4語33%→48%20%→46%
5〜6語記事に記載なし3%→9%
7語以上記事に記載なし1%→4%

短い検索が減って、3〜4語の検索が表示でもコンバージョンでも増えています。同氏は1年前にも同じ切り口で分析していて、今回は「一時的な傾向ではなく、加速している」と書いています。

これはGoogle全体の公式統計ではありません。同氏が扱う広告データを集計したもので、どの業種の、いくつのアカウントを見たのかは記事に書かれていないので、「世界中の検索がこの割合になった」とは言えません。ただ、方向としては、当社が見ているものと矛盾しません。

当社が7月に高砂で観察した検索画面では、AIによる概要が回答の末尾で「目的は?予算は?補助金は?」と追加の質問を促して、AIモードへ誘導していました。「他の人はこちらも質問」に並んだ質問は、費用の話に集中していました。検索の入口が、単語を入れる箱から、条件を聞かれる会話に寄っている実感があります。

これがサイトにどう効くのか。たとえば歯科医院なら、「小児矯正」というページを置くだけでなく、「子どもの口呼吸は矯正で相談できますか」「何歳から始めるのがいいですか」「マウスピースと拡大装置は何が違いますか」といった、保護者が実際に決めるときの質問に、そのページの中で答えているかどうか。ホームページ制作なら、「ホームページ制作 高砂」より、「高砂で、地図とAI検索にも出るように作ってくれる会社」と聞かれたときに答えがあるか。キーワードを入れるという考え方から、この人は何を決めるために検索しているのかを先に考える方向へ、寄っていくのだと思います。

GA4にダッシュボードが正式に加わった

9月9日、Google Analyticsに「ダッシュボード」というレポートの種類が加わりました。公式の「新機能」ページに同日付で載っています。

中身は、複数の指標を1画面に並べる自由配置のキャンバスです。グラフはスコアカード・表・折れ線・棒・ドーナツ・ファネルの6種類。標準のプロパティで1つのダッシュボードにカード15枚まで、有料の360で30枚まで置けます。公開したダッシュボードはプロパティ全体で共有されます。セグメント・API・カード単位の比較はいまのところ非対応、と公式ヘルプに書いてあります。

地味ですが、月次の報告をしている人にはかなり助かる変更だと思います。これまでGA4は、集客のレポートを見て、ページのレポートに移って、コンバージョンを見て、と画面を渡り歩かないといけませんでした。店舗や企業のサイトなら、自然検索の流入、AI Assistantからの流入、サービスページの閲覧、電話タップ、LINEのクリック、予約や問い合わせの開始と完了。このくらいを1枚に置けば、月に1回見る画面としては足ります。

AI Assistantというのは、2026年5月13日にGA4へ加わった流入の分類で、ChatGPT・Gemini・Claudeなどのチャットボット経由の訪問がここに入ります。1つ注意があって、GoogleのAIによる概要とAIモードからの訪問は、ここではなくOrganic Searchに混ざります。この読み違いについては別の記事「GEO・LLMO対策は不要なのか」に書きました。

もう1つ、GA4でわかるのはサイトに来たあとの話です。AIによる概要やChatGPTに表示されたけれどクリックされなかった分は、ここには出てきません。AIに出た回数はSearch Consoleの生成AIパフォーマンスレポート、AIから来た訪問はGA4、問い合わせはGA4とフォームの記録。役割を分けて見ることになります。

Search Consoleの6月のインデックスデータが抜けている

9月11日、Search Engine Roundtableが、Search Consoleの「ページのインデックス登録」レポートで2026年6月のデータが大量に欠けている、と報じました。複数のプロパティで同じ症状が出ています。

GoogleのJohn Mueller氏の説明では、6月はデータの遅延があった期間で、そのあいだレポートが更新されていなかったので、データ自体が存在しないとのことです。インデックス登録のデータは、あとから埋め戻さない。休暇明けにチームに確認する、とも書いています。

「6月に大量のページがGoogleから消えた」という話ではありません。グラフだけ見ると急落に見えるかもしれませんが、レポート側の欠損です。似たことは9月8日の夜にもありました。同じレポートで、実際にはインデックスされているページが「クロール済み、インデックス未登録」と表示されたんです。こちらは1時間ほどで解消して、Mueller氏は「表示が違っていただけで、インデックス自体は動いていた」という趣旨で答えています。

8月には生成AIパフォーマンスレポートでも、13日から17日のデータが欠けて21日に復元される、ということがありました(別の記事「Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートとは」に書きました)。ここ数か月、Search Consoleで数字が急に動いたときは、サイトの問題より先にレポートの問題を疑ったほうが当たる場面が続いています。

確かめ方は難しくありません。URL検査で個別のページを見る、サイトマップの送信状況を見る、検索パフォーマンスのレポートで表示回数が保たれているかを見る、実際にGoogleで検索してみる。この4つで、レポートの数字と実態のどちらがずれているかは判断がつきます。月次の報告で6月を比較に使うなら、「Search Console側のデータ欠損あり」と一言添えておくと、あとで説明に困りません。

OpenAIのAgents APIが公開ベータに

9月10日、OpenAIがAgents APIを公開ベータとして開発者向けに出しました。同社のコーディングエージェントCodexを動かしている基盤を、そのままAPIとして開放したものです。長い作業を続けられるように文脈を自動で圧縮する、ツールを使う、複数の補助エージェントを束ねる、ファイルを扱いコードを実行できるサンドボックスを持つ。追加料金はなく、使ったトークンとツールの分だけ課金されます。

これは検索のアルゴリズムの話ではなく、Agents APIに対応するとGoogleの順位が上がる、という話でもありません。

ただ、Web制作の側で無視しにくいのは、AIが「読む」だけでなく「操作する」方向に、開発者向けのツールがそろってきたことです。これまでAI検索対策と呼ばれてきたものは、AIに情報を読んでもらう話が中心でした。この先は、AIのエージェントがサイトを開いて、情報を探して、条件を比べて、予約や問い合わせの導線までたどる、という使われ方が増えるかもしれません。「この歯医者は小児矯正をやっている?」「土曜に予約できる?」「予約方法は?」と人がAIに頼んで、AIが医院のサイトを確かめる。そういう場面です。

そのとき困るサイトは想像がつきます。料金が画像の中にしか書いていない、診療内容や提供しているサービスが曖昧、リンクの文言が「詳しくはこちら」ばかり、予約のボタンがJavaScriptに依存していてボタン以外にたどる道がない、大事な情報がモーダルの中にしかない、といったサイトです。これはAI専用の対策ではなく、人にもAIにも情報の構造がわかるサイトを作るという、Web制作の基本がそのまま重くなる話だと思います。Googleが公式ガイドで「生成AI向けに特別なことは要らない」と書いているのと、方向は同じです。

今週すぐにサイトを直さなくても大丈夫です。ただ、納品前の確認項目に「AIに目的を伝えて、必要な情報を正しく拾えるか」を1行足すくらいは、やっておいて損はない気がしています。

4つに共通していること

動き店舗や企業のサイトへの引き寄せ方
検索語が長くなっている人が決めるときの質問に、ページの中で答えているか
GA4のダッシュボード流入からサービスページ、問い合わせまでを1枚で追う
Search Consoleの欠損数字が急に動いたら、まずレポート側を疑う
Agents API人にもAIにも構造がわかるサイトにしておく

いちばん実務に効くのは、やはり検索語の長文化だと思います。ただ「ロングテールのキーワードを大量に足そう」という話ではありません。検索語そのものより、その裏にある質問と、決めるための条件をつかむこと。歯科なら「インプラント」ではなく、「骨が少なくてもできるか」「抜歯と同じ日にできるか」「CTは必要か」「入れ歯とどちらがいいか」。こういう質問は、検索でも広告でもAIによる概要でもChatGPTでも、同じページで答えられます。

AI向けの記事を量産するより、いまあるサービスページを「この人が決めるときに要る情報」で厚くするほうが、いまのところ手間に対して効果が大きいケースが多いと思っています。

今週やってみること

1つめ。Google広告を出しているなら、検索語レポートを「一般語」「条件つき」「質問型」の3つに分けて、それぞれのコンバージョン率と獲得単価を並べてみてください。自分のアカウントでも長文化が起きているかが、これだけでわかります。

2つめ。サービスページを1枚だけ選んで、お客様から実際に受けた質問を3つ思い出し、その答えを本文かよくある質問に書き足します。全ページでなくても、1枚で十分です。

3つめ。GA4でダッシュボードを1つ作ります。流入、サービスページの閲覧、問い合わせの開始、完了。カードは4〜6枚で足ります。月に1回開く画面が決まると、報告のたびに画面を渡り歩く手間がなくなります。

この3つなら、SEOと広告とAI検索を別々の施策として扱わず、1人のお客様の行動として続けて見られます。

当社の現在地

当社のサイトでは、これまで、自分たちが調べたことや観察したことをそのまま記事にしてきました。ローカルAI検索の情報源、GEO・LLMOは不要なのか、AIに推薦される店の条件。今週の検索語の分析を読んで、この方向でよさそうだと少し安心しました。一方で、サービスページ自体に「決めるときの質問」を組み込むところは、当社もまだ薄いです。制作費のページに「初期費用のほかに毎月何がかかるか」「自分で更新できるか」が最初から書いてあるか。今週はそこを見直すつもりです。

検索の言葉が長くなっている理由について、僕なりの考えも書いておきます。ChatGPTやGeminiに質問することに慣れた人が増えていて、そのうえGoogleで検索してもAIモードで会話に誘われる。それで検索も、自然と文章で打つようになっているんだと思います。僕自身、ふだんの調べものはChatGPTかClaudeに聞くことがかなり増えました。Googleで検索するときも、単語を並べるより「〜するときに〜できるか」と文章をそのまま入れていて、気づくと無意識にそうなっています。数字で確かめた話ではなく、自分の手元で起きている変化として書いておきます。

今週見た範囲では、Bing/Copilot、Perplexity、Googleのローカル検索、構造化データについて、日本の店舗や企業への推奨を変えるほどの公式な変更は見つかりませんでした。新しい施策を足すより、「人は以前より具体的に質問するようになっている」という前提で、いまあるページを見直す。そういう週だったと思います。

よくある質問

検索語が長くなっているなら、ロングテールのキーワードでページを増やしたほうがいいですか?

ページ数を増やすより、いまあるサービスページの中で、お客様が決めるときの質問に答えるほうを先におすすめします。長い検索語の裏にある質問は、たいてい既存のページで答えられる内容です。Googleも公式ガイドで、AI向けに文章を細切れにしたり専用ページを量産したりする必要はないと書いています。

Search Consoleでインデックス数が急に減りました。サイトに問題がありますか?

まず、レポート側の欠損や表示の不具合ではないかを確かめてみてください。2026年6月分のデータが存在しない件と、9月8日夜の表示の不具合が公になっています。URL検査で個別ページを見る、検索パフォーマンスの表示回数が保たれているかを見る、実際にGoogleで検索する。この3つで実態がつかめます。

Agents APIが出たので、AI向けにサイトを作り直したほうがいいですか?

作り直す必要はないと考えています。AIのエージェントが困るのは、料金が画像の中にしかない、リンクの文言が「こちら」ばかり、大事な情報がモーダルの中にしかない、といった構造で、これは人にとっても読みにくいサイトです。人に読みやすい構造にしておけば、AIにもだいたい読めます。

関連記事

出典: Search Engine Land「Google Ads data shows query length shift post-AI Mode」(Jason Tabeling・2026年9月11日)/Google アナリティクス ヘルプ「Google アナリティクスの新機能」(ダッシュボード 2026年9月9日・AI Assistant 2026年5月13日)/Google アナリティクス ヘルプ「Dashboards」/Search Engine Roundtable(2026年9月9日・9月11日)/OpenAI「Introducing the Agents API」(2026年9月10日)/Google Search Central「Optimizing your website for generative AI features on Google Search」/当社の観察記録(2026年7月16日・高砂)。記述は2026年9月14日時点で一次資料と照合しています。

KYAKUKURU

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神吉 修平

神吉 修平SHUHEI KANKI

ALDONIX代表。兵庫県高砂市を拠点に、Webディレクターとして100件以上のサイト制作を指揮。現在は高砂・加古川・姫路エリアで、MEO×AI検索の集客サービス「きゃくくる」を運営。

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