本文へスキップ
兵庫のWeb制作・集客パートナー無料相談
AIO 2026.09.11

「検索1位!」と思ったら自分だけだった——AI検索とSEOで起きがちなぬか喜び4つ

執筆:神吉 修平(ALDONIX 代表/Webディレクション歴100件以上・兵庫県高砂市)

「検索1位!」と思ったら自分だけだった——AI検索とSEOで起きがちなぬか喜び4つを描いた記事のイラスト
自分の画面で見た検索1位は、ほかの人にも同じように出ているとは限りません。
ChatGPTにおすすめされても、新しいチャットで聞き直すと出てこないことがあります。
AIに引用されても、そのリンクが押されるとは限りません。
順位が変わらないまま、クリックだけが減ることもあります。
順位の代わりに当社が見ているものを、表にまとめました。

目次

  1. ぬか喜び1 「検索1位!」→ 自分にだけ1位だった
  2. ぬか喜び2 「ChatGPTにおすすめされた!」→ 次に聞いたらいなかった
  3. ぬか喜び3 「AIに引用された!」→ リンクは踏まれていなかった
  4. ぬか喜び4 「順位は落ちてない!」→ クリックだけ半分になっていた
  5. 順位の代わりに何を見るか
  6. 当社の現在地
  7. よくある質問

「Googleで検索したら、自分の会社が1位やん」。これはうれしいです。検索結果のいちばん上に自社のサイトが出てきた瞬間、一度くらいはテンションが上がったことがある人も多いと思います。

ところが翌日、別の人のスマホで検索してもらうと4位。もう1人に頼むと7位。カフェだと思って入ったら美容院だった、くらい話が違います。

2026年のいま、この「思っていたのと違う」はGoogleの順位だけの話ではなくなってきました。ChatGPTにおすすめされた。AIに引用された。順位は落ちていない。どれも一見よいニュースなのに、よく見ると自分にだけ表示されていたり、次に聞いたら出てこなかったり、名前は使われたのにアクセスは来ていなかったりします。こういう「ぬか喜び」には、当社が自分で踏んだものも混ざっています。

ぬか喜び1 「検索1位!」→ 自分にだけ1位だった

いちばん古典的なのがこれです。狙っているキーワードで検索したら、1位に自社サイトが出てきました。SEOがうまくいった、と思いたくなります。でも、その順位がほかの人にも同じように出ているとは限りません。

Googleの公式ヘルプには「検索結果が人によって異なる理由」というページがあって、要因がそのまま並んでいます。検索した時間、応答したデータセンター、現在地、言語、デバイスの種類、最近の検索、そしてGoogleアカウントの検索履歴などによるパーソナライズです。姫路で「ホームページ制作会社」と検索する人と、東京で同じ言葉を検索する人で結果が違っても、不思議はありません。

当社も7月に、これを自分の目で見ました。「高砂 ホームページ制作」を同じ日の同じ時刻に、プライベートモードのChromeとSafariで検索したら、AIによる概要が名前を挙げた会社の顔ぶれが、2つのブラウザで少し違っていたんです。Chromeは位置情報をIPアドレスから高砂市と判定していて、Safariは端末の位置情報で町名まで拾っていました。同じ人が同じ机で検索しても、これだけ揺れる。少し驚きました。この観察は「GoogleのAIモード対策とは」に書いています。

サイトを作った人や経営者は、自社のサイトをよく開きます。会社名で検索して、ページを開いて、修正の確認でもう一度開いて、翌日も開く。Googleから見れば「この人はこのサイトにかなり関心がある」状態です。自分の検索画面だけを見て「1位になりました」とお客様に報告するのは、ちょっと危ないと思います。

シークレットモードなら正しい順位が見られるのか。履歴の影響は抑えやすくなります。ただ、公式ヘルプは、パーソナライズをオフにしても現在地・言語・デバイスの種類は使い続けると書いています。どこかに唯一の正しい順位表がある、という前提のほうが、実態と合っていないのかもしれません。

SEOの成果を見るなら、自分の画面より、Search Consoleの平均掲載順位・表示回数・クリック数を並べて見るほうが落ち着きます。平均掲載順位は、いろいろな人にいろいろな場所で何位に出たかの平均なので、自分の画面よりは実態に近いはずです。

ぬか喜び2 「ChatGPTにおすすめされた!」→ 次に聞いたらいなかった

ChatGPTに「姫路でおすすめのホームページ制作会社は?」と聞いたら、自社が出てきました。これもうれしいですよね。スクリーンショットを撮って、SNSに書きたくなります。

ここで一度、新しいチャットを開いて同じ質問をしてみてください。「あれ、いない」ということがあります。「姫路でSEOに強いホームページ制作会社」「姫路で中小企業向けのWeb制作会社」と少し言い換えるだけでも、候補は入れ替わります。

Google検索なら、揺れはあっても1位・2位・3位という並びをいちおう観測できました。生成AIは質問に合わせてそのつど答えを組み立てるので、「ChatGPTおすすめランキング3位」のような固定の順位は、そもそもありません。「おすすめの歯医者」と「子どもの矯正相談に強い歯医者」では必要な情報が違いますし、「駅から近い」と条件を足せば顔ぶれも変わります。

それに、ChatGPTにはカスタム指示やメモリの機能があって、利用者ごとに答えを調整します。OpenAIの公式ヘルプにもそう書いてあります。自分のChatGPTで1回すすめられた、というだけでは、世の中のChatGPTで推薦されているとは言えません。

見たいのは、1回出たかどうかより、いくつかの聞き方で繰り返し出るかどうかです。当社は7月に「高砂 ホームページ制作」をGoogleで観察した記録を残しています。同じ質問を含む8本を、GoogleのAI機能・ChatGPT・Perplexityに同じ日に投げて記録する手順も決めていて、次の回からそれで比べていくつもりです。

ちなみに7月の時点で、ChatGPTに当社の社名を聞いたら「見つかりません」と返ってきました。出なかったことも、記録のうちです。

ぬか喜び3 「AIに引用された!」→ リンクは踏まれていなかった

AIの答えを見ていて、「この説明、自社の記事の内容っぽい」と思うことがあります。自社名まで出てきた。情報源として使われること自体には、確かに価値があります。ただ、引用されたことと、サイトに人が来ることは別の話です。

これまでの検索は、知りたい、検索する、結果を見る、サイトを開く、読む、という流れでした。AIの検索だと、知りたい、質問する、AIが答える、で終わることがあります。その場で用が済めば、サイトを開く理由がありません。

ChatGPTのウェブ検索は、答えに出典が付き、Sourcesから引用元を確かめられます。ただOpenAI自身が、検索結果や引用は不完全だったり、古かったり、誤っていたりすることがある、と書いています。そして出典に使われたからといって、そのリンクが押されるとは限りません。

測る側も、まだ追いついていません。Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポート(2026年8月末から全サイト)は、AIによる概要とAIモードでの表示回数は見せてくれますが、クリック数は出てきません。GA4では、GoogleのAI機能から来た訪問はAI AssistantではなくOrganic Searchに混ざります。「AIに出た」は測れるようになってきたけれど、「AIから来た」はまだ測りにくいのが今の状態です。この読み違いは「GEO・LLMO対策は不要なのか」に書きました。

ただ、引用される意味がないわけではありません。AIが「○○社はこういう会社です」と何度も答えていれば、読んだ人の記憶には残ります。後日、社名で検索してくれるかもしれません。AIから何人来たかだけでなく、答えに社名が何回出たか、どんな話題と一緒に出たか、指名検索が増えたかも一緒に眺めておきたいところです。

ぬか喜び4 「順位は落ちてない!」→ クリックだけ半分になっていた

いま、SEOをやっている人にいちばん効くのは、これかもしれません。

Search Consoleを開いて平均掲載順位を見ると、ほぼ変わっていないので一安心。ところがクリック数を見ると、はっきり減っています。

要因の1つとして大きいのが、AIによる概要です。Ahrefsが2026年5月に公表した調査では、30万キーワード分のSearch Consoleのデータを、AIによる概要が出るものと出ないものに分けて、2023年12月と2025年12月で比べています。AIによる概要が出る検索では、1位のページのクリック率が、出なかった場合に見込まれる値より58%低かったそうです。

日本を対象にした続報もあります。同社が2026年7月に公表した調査では、日本の情報収集型のキーワードでAIによる概要が出る場合、1位の実測クリック率は9.0%でした。出なければ見込まれた24.1%より、62.7%低い水準でした。2025年12月の時点では38%の低下だったので、半年でかなり開いています。AIによる概要が出ないキーワードの1位は、31.1%から31.7%で、ほぼ横ばいです。順位が下がったのではなく、順位あたりのクリック率が下がった、という読み方になります。

これはAhrefsが特定の条件で集めたデータで、どのサイトでもクリックが6割減るという意味ではありません。同社自身も「AIによる概要がなければ得られたはずの推定値」との比較だと断っています。ただ、順位が保たれているのにクリック率が大きく下がる、ということが実際に起きているのは確かだと思います。

仮の数字で置くと、以前は1位で表示1万回、クリック率20%、クリック2,000だったとします。半年後も1位で表示1万回のままでも、クリック率が10%になっていれば、クリックは1,000です。順位も表示回数も同じで、アクセスだけが半分になります。

理由は単純で、1位のリンクの上に、AIによる概要、広告、地図、動画、「他の人はこちらも質問」などが並ぶからです。7月に高砂で見た検索画面でも、いちばん上でAIによる概要が出ていて、会社名も、ブラウザによっては費用の相場も、そこに書かれていました。読む人は、1位にたどり着く前に答えを見つけてしまいます。

順位の代わりに何を見るか

4つを並べてみると、ばらばらの話に見えて、根っこは同じでした。検索が「1つの決まった順位表を見るもの」ではなくなってきている、ということです。

誰が、どこから、どんな聞き方で検索したのか。Google検索なのか、AIによる概要なのか、ChatGPTなのか。AIは何を参照して、答えのどこに社名を出し、それはクリックされたのか。そこまで分けて見ないと、お客様が実際に見ている景色はつかめません。

当社では、いまはこう分けて見るようにしています。

見るものどこで見るか
順位・表示回数・クリック率・クリック数Search Consoleのパフォーマンスレポート
AIによる概要・AIモードでの表示回数Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポート(クリックは出ない)
ChatGPTなどGoogle以外のAIでの登場・引用元決めた質問を繰り返し投げて記録する定点観測
AI経由の訪問・指名検索・問い合わせGA4とフォームの記録

制作会社やSEO会社から「今月は○○で3位です」という報告だけを受け取って安心していいのか、この表で一度考えてみてもいいかもしれません。順位が上がったのに問い合わせが減ることもあるし、逆に検索のクリックが減っていても、AIの答えで名前が出る回数や指名検索が増えていることもあります。

当社の現在地

偉そうに並べましたが、僕自身、この4つのうち1と2はしっかり踏んでいます。自分の画面の順位で喜んだこともあるし、ChatGPTに社名を聞いて「見つかりません」と返されて、そのままにできずに記事を書きました。

10月には、ChatGPTの地図で「高砂市のホームページ制作会社」と聞いたら、当社が出てきました。そのときもまず、この記事のことを思い出しました。うれしいけれど、事務所の近くから1回聞いただけの話です。詳しくは「ChatGPT Mapsとは」に書いています。

AI検索でいちばん危ないのは、1回の画面を見て判断することだと思います。なぜ出たのか、ほかの人にも出るのか、聞き方を変えても出るのか、リンクは押されているのか、問い合わせにつながっているのか。そこまで見て、ようやく成果と呼べる気がしています。

少し面倒になりました。ただ、以前はGoogleの上位10枠を取り合っていたのが、いまはGoogle検索、AIによる概要、AIモード、ChatGPT、Gemini、Perplexityと、お客様と出会える場所そのものが増えています。「Googleで1位だった」ではなく「GoogleでもAIでも、ちゃんと見つけてもらえている」。そこまで確かめられたら、安心して喜べるのかもしれません。

よくある質問

お客様に検索順位を報告するとき、何を見せればいいですか?

自分の画面のスクリーンショットではなく、Search Consoleの平均掲載順位・表示回数・クリック数を、期間をそろえて見せるのがよいと思います。平均掲載順位は多くの人の検索をならした値なので、個人の画面よりぶれが小さくなります。あわせて、AIによる概要が出ているキーワードかどうかも添えると、クリック率の変化を説明しやすくなります。

ChatGPTに自社が出たら、SNSで告知してもいいですか?

事実として出たのであれば、告知自体に問題はありません。ただ、質問文や日時によって答えは変わるので、「常に推薦される」と受け取られる書き方は避けたほうが無難です。確かめるときは、ChatGPTの「一時チャット」で聞くのをおすすめします。いつもの画面で聞くと、過去の会話やメモリの内容が答えに混ざって、自分向けに寄った結果になることがあるためです。一時チャットは履歴に残らず、新しいメモリも作られません。ただし設定によっては保存済みのメモリやカスタム指示を使う場合があるので、その設定はオフにしておくと確実です。何度か聞き方を変えて出るかどうかを確かめてから、条件を添えて紹介するほうが、あとで困りにくいと思います。

順位は変わらないのにクリックが減りました。何から確認すればいいですか?

まず、減ったキーワードでAIによる概要が表示されているかを実際に検索して確かめてみてください。次にSearch Consoleで、表示回数が保たれているのにクリック率だけ下がっているかを見ます。両方が当てはまれば、順位ではなく検索画面の変化が要因になっている可能性が高くなります。その場合は、AIの答えに自社が引用されているか、指名検索や問い合わせに変化がないかまで見ておくと、判断しやすくなります。

関連記事

出典: Google 検索ヘルプ「検索結果が人によって異なる理由」「パーソナライズと Google 検索の結果」/OpenAI ヘルプセンター「Searching the web with ChatGPT」「Memory FAQ」「ChatGPT Custom Instructions」/Ahrefs「AI Overviews Reduce Clicks」(2026年5月公表・30万キーワード)/Ahrefs「AI 概要で検索 1 位の CTR が半年で -62.7 % に激減」(2026年7月16日)/Search Console ヘルプ「生成 AI パフォーマンス レポート(検索)」。記述は2026年9月11日時点で一次資料と照合し、2026年10月2日に書き直しています。

KYAKUKURU

自分の店がAIにどう見えているか、一緒に確認しませんか

この記事の確認は、ご自身でも今日できます。やってみて気になる結果が出たら、そこからご相談ください。サイトのAI対応状況の診断は無料です。料金は店舗数や現状によって変わるので、お見積りをお出しします。

神吉 修平

神吉 修平SHUHEI KANKI

ALDONIX代表。兵庫県高砂市を拠点に、Webディレクターとして100件以上のサイト制作を指揮。現在は高砂・加古川・姫路エリアで、MEO×AI検索の集客サービス「きゃくくる」を運営。

← コラム一覧へ