Bing Webmaster ToolsのAI Performanceとは——AIに引用された回数と探された言葉が見える
見られるのは、引用された回数、引用されたページ、AIが情報を探すときに使った言葉など5項目です。
引用数は順位や権威を示すものではないと、Microsoftは明記しています。
Googleのレポートで分かるのは表示回数で、Bingで分かるのはAIが自社のページをどう使ったかです。
当社は画面の推奨を受けて、9月25日にIndexNowを入れました。
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Search Consoleは使っていますか、と聞かれたら、たいていの人はGoogleのSearch Consoleを思い浮かべると思います。Bingにも同じ役割のツールがあって、正式な名前はBing Webmaster Tools。「Bing版のSearch Console」と呼ばれることもあります。
当社のサイトも登録はしてありました。ただ、登録したきりで、ほとんど開いていませんでした。理由は単純で、Bingで検索する人はそんなに多くないから、です。
9月20日、久しぶりに開いてみました。すると、左のメニューに「AI Performance」という見慣れない項目が増えていました。気になったので、少し調べてみました。
久しぶりに開いた画面
当社のホーム画面を見ると、8月下旬からの約4週間で、Bingの検索でのクリックは1、表示回数は82でした。小さい数字ですが、そのまま書いておきます。
それより目に入ったのは、いちばん上の「推奨」でした。赤い文字で、IndexNowを設定してください、と出ています。その下にはオレンジで、質の高いドメインからの被リンクが足りていないことと、多くのページでメタディスクリプション(検索結果に出る説明文)が短すぎることの2つが出ていました。
言われてみれば、どれもそのとおりでした。Googleのほうでは、同じ形では指摘されていなかったものです。
AI Performanceで見られるもの
AI Performanceは、2026年2月10日に公開プレビューとして加わった画面です。対象としてMicrosoftが挙げているのは、Microsoft Copilot、BingのAI生成の要約、それから「一部のパートナー連携」。パートナーがどこなのかは書かれていません。
見られるのは次の5つです。
| 項目 | 公式の定義 | 読み方 |
|---|---|---|
| Total Citations(総引用数) | 選んだ期間に、AI生成の回答の中で情報源として表示された引用の総数 | AIの回答にどれくらい参加しているか |
| Average Cited Pages(平均引用ページ数) | 1日あたり、情報源として表示された自社サイトのページ数の平均 | 特定の1ページだけが強いのか、サイト全体が使われているのか |
| Grounding Queries | 引用されたコンテンツを取得するときにAIが使ったキーフレーズ | AIが自社サイトをどんな話題と結びつけているか |
| ページ別の引用状況 | URLごとの引用回数 | どのページが情報源になっているか |
| 推移 | 対応するAI体験全体での引用の変化 | 増えているか減っているか |
公式の注意書きも2つあります。引用数は、順位や権威、そのページが回答の中で果たした役割を示すものではないこと。100回引用されたからAI検索で1位、とは読めません。それから、Grounding Queriesは全体の一部を抜き出したサンプルだということ。Microsoftはこの機能を「GEO(生成エンジン最適化)ツールへの初期の一歩」と呼んでいます(訳は当社。以下同じ)。
いちばん気になったGrounding Queries
5つの中で、僕がいちばん気になったのはこれでした。
これまでのSEOで見てきたのは、人が何と検索したか、です。AIの検索では、人が質問すると、AIがそれを分解して、自分で必要な情報を探しに行きます。人が入力した質問と、AIがWebを探すときに使う言葉は、同じとは限りません。
たとえば「5歳の子が口を開けて寝ているんだけど、矯正したほうがいい?」と聞かれたら、AIの側では「小児 口呼吸 歯並び」「5歳 小児矯正 適応」のように、いくつかの言葉に分けて探すかもしれません。この「AIの側の検索」は、これまでサイトの持ち主からはほとんど見えませんでした。その一部が、ここで見え始めています。
9月に「2026年9月第2週のAI検索・SEOの動き」で、検索の言葉が長くなっているという分析を取り上げました。人の質問が長くなるほど、AIはそれを分解して探します。分解された言葉のほうに自分のページが引っかかっているかを確かめる手がかりになりそうです。
そもそもなぜBingなのか
Bing.comで検索する人の数だけで判断しないほうがいいのかもしれない、と思ったのは、Microsoftの2月12日の公式ブログを読んだときでした。
生成AIは、覚えた知識だけで答えているわけではありません。「この店は土曜も開いている?」のような質問には、いまのWebの情報を取りに行きます。AIの答えを外部の最新の情報につなぎとめるこの仕組みを、グラウンディングと呼びます。Microsoftの定義では「AIを、現在の権威ある情報につなぐシステム」。そのブログには「Microsoftのグラウンディングは、市場のほぼすべての主要なAIアシスタントを支えている」とも書かれていました。
ただ、このブログは具体的なAIの名前を1つも挙げておらず、どのAIがどれくらいMicrosoftの仕組みに頼っているのかも書いていません。だから「ChatGPTの検索は全部Bing」とまでは言えません。確かなのは、Microsoftの検索の基盤が、Bing.com以外のAIにも広がっているとMicrosoft自身が言っている、というところまでです。
Googleのレポートとの違い
「Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートとは」に書いたとおり、Googleの側で見られる数字は、AIによる概要とAIモードでの表示回数だけでした。
Googleが見せてくれるのは「AIの検索画面で、人にどう表示されたか」。Bingが見せてくれるのは「AIが回答を作るとき、自社のページをどう使ったか」です。どちらが上というより、両方あると見える範囲が広がる、という関係だと思います。どちらも、クリックや問い合わせまではつながりません。そこはGA4とフォームの記録で見ることになります。
ガイドラインで耳が痛かったところ
Bing Webmaster Guidelinesは、いまはBingの検索だけでなく、Copilotやグラウンディングの結果に載るための条件としても書かれています。読んでいて、当社に当てはまるところがいくつかありました。
1つは、人・組織・商品・場所の名前を、はっきり一貫して書くこと。当社は9月14日に順位を確かめたとき、英字の「ALDONIX」では1位なのに、カタカナの「アルドニクス」では出てきませんでした。サイトの中にカタカナの表記がほとんどなかったんです。その日のうちに併記を入れました。
もう1つは、タイトルやメタディスクリプションが短すぎたり欠けていたりすると、引用の対象になりにくくなりうる、という項目で、ホーム画面の推奨に出ていた「説明文が短すぎる」と同じ話でした。ガイドラインに書いてあることを、ツールが自分のサイトについて具体的に指摘してくる。こういう関係になっているのは、少しおもしろいと思いました。
ほかにも、そのページだけで内容を確かめられるようにする、1つのURLは1つのテーマに絞る、大事な情報は早めに書く、画像だけに情報を持たせない、といった項目が並んでいます。読んでいて思ったのは、どれもAIのための特別な書き方ではない、ということでした。人にわかりやすく、曖昧さを減らす。Googleが公式ガイドで「生成AI向けに特別なことは要らない」と書いているのと、ほとんど同じ方向です。
その後のこと
推奨のいちばん上にあったIndexNowは、9月25日に入れました。ページを追加したり修正したりしたときに、変わったURLを検索エンジンにこちらから知らせる仕組みです。いまは当社のサイトを更新するたびに、自動で通知が送られるようになっています。メタディスクリプションの見直しも、9月下旬から始めています。
記事の中でIndexNowを勧めておきながら、自分のサイトに入れていなかったので、少しほっとしています。
AI Performanceの画面の中身は、まだここに書けていません。引用がゼロならゼロと書きます。IndexNowを入れたあとで数字が動くかどうかも、あわせて追記していくつもりです。
よくある質問
Bingで検索する人は少ないのに、登録する意味はありますか?
Bingの検索からの訪問を増やす目的だけなら、優先度は高くないかもしれません。ただ、AI Performanceでは、CopilotなどのAIの回答での引用数や、AIが情報を探すときに使った言葉を確認できます。これはGoogleのSearch Consoleでは見られない種類のデータです。登録は無料で、GoogleのSearch Consoleから設定を取り込めるので、手間に対して得られるものは大きいと思います。
引用数が多ければ、AI検索で上位にいると考えていいですか?
そうは読めません。Microsoftは、引用数は順位や権威、回答の中でのそのページの役割を示すものではないと明記しています。AIの回答にどれくらい参加しているかを見る数字で、増えているか減っているかを追うのに向いています。
Bingに登録すれば、ChatGPTにも出るようになりますか?
そうとは言えません。Microsoftは自社の仕組みが多くのAIを支えていると説明していますが、それぞれのAIがどの検索の仕組みを使い、どの情報源を優先しているかは公開されていません。AIが参照するかもしれない大きな検索の基盤の1つを整えておく、くらいの位置づけが現実的だと考えています。
出典: Microsoft Bing Webmaster Blog「Introducing AI Performance in Bing Webmaster Tools (Public Preview)」(2026年2月10日)/Microsoft Bing Search Blog「Elevating the Role of Grounding on the AI Web」(2026年2月12日)/Bing Webmaster Guidelines/当社の順位チェック記録(2026年9月14日)/当社のBing Webmaster Toolsの画面(2026年9月20日)/当社のIndexNow導入(2026年9月25日)。記述は2026年9月20日時点で一次資料と照合し、2026年10月2日に書き直しています。
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