BAND 2026.07.24

バンドホームページの作り方。無料から月3千円まで、現実的な選択肢を全部並べる

執筆: 神吉 修平(ALDONIX 代表)

バンドのホームページを持つ方法は、無料のリンクまとめ、月1,000円前後の自作、音楽特化の月額サービス、制作の依頼の4つ。時間があってこだわりたいなら自作、時間がないなら特化サービスか依頼。この記事では2026年7月に実際の価格を確認したうえで、それぞれの向き不向きを並べる。

先に決めること:何を載せるか

ツール選びの前に、載せる中身から決めておくと迷いにくい。バンドの公式サイトに必要なコンテンツは、突き詰めると5つしかない。

プロフィール(メディアがそのまま使えるBiography)、ライブスケジュール(今後の予定と過去の記録)、配信・SNSのリンク集約、ディスコグラフィー、問い合わせフォーム。この5つが1ページに収まっていれば、公式サイトとして十分機能する。逆にブログやフォトギャラリーのような「更新が続かないと廃墟になる」コンテンツは、最初は入れないほうが安全だと思う。

選択肢1:無料で済ませる(リンクまとめ)

厳密にはホームページではないけど、現実には最有力の選択肢なので最初に書く。lit.linkやLinktreeでプロフィールと配信・SNSリンクをまとめれば、上の5つのうち3つまで無料でカバーできる。結成したばかりで、まず認知を取りに行くうちはこれで足りる。

足りなくなるのは、問い合わせの窓口と、ライブ情報・音源の記録を積む場所が欲しくなったとき。この判断の線引きは別の記事に詳しく書いた。

選択肢2:自作する(月1,000円前後)

自分で作るなら、方向は2つ。

ホームページ作成ツール(Wix・Jimdo・STUDIO)

ブラウザ上でテンプレートを編集して作るタイプ。Wixにはミュージシャン向けテンプレートがあり、音源プレイヤーやツアー日程の部品も揃っている。無料プランもあるけど、広告が表示されて独自ドメインが使えないため、公式サイトとして見せるなら実質有料プラン(月1,200円前後)が前提になる。

WordPress+レンタルサーバー

自由度と資産性を取るならこちら。サーバー代は月1,000円前後で、バンド向けの有料テーマも流通している。ただし初期設定・保守・セキュリティを全部自分で持つことになるので、メンバーに好きな人がいるかどうかで決まる。いなければやめたほうがいい。更新されない自作サイトは、無いより印象が悪い。

選択肢3:音楽特化サービス(月500〜3,000円)

バンド・アーティスト専用に設計された月額サービスがいくつかある。ライブスケジュールやディスコグラフィーの型が最初から用意されているのが強み。

サービス 費用 ひとこと
livoon 月500円(プレミアム) 最安クラス。メンバー紹介・スケジュール機能
RYZM 無料プランあり/月2,860円(スタンダード) 音楽特化の代表格。独自ドメイン・チケット管理まで対応
areMond 無料〜年2万円 バンド・アイドル向け。年払い型
Bandzoogle 月9.95ドル〜 海外の定番。手数料0%の物販機能。ただし日本語UIなし

※ 価格は2026年7月時点で各公式サイトを確認したもの。プラン内容は変わるので契約前に最新を確認してほしい。

機能と価格のバランスで見ると、この層はかなり優秀だと思う。弱点はデザインがテンプレートの範囲に収まることと、解約するとサイトごと消えること。この2点が気にならないなら、有力な選択肢。

選択肢4:制作を依頼する

デザインまで含めて任せたい場合。一般のホームページ制作の相場は20万円以上だけど、バンド・ミュージシャン特化をうたう会社は初期5万〜10万円程度からと安めの傾向がある。当社(ALDONIX)のバンド向けプランは初期3万円+月1,980円で、この層では安い側に入る。

依頼する場合に確認しておきたいことが3つある。デザインがテンプレート流用かオリジナルか。月額に何が含まれるか(サーバー代だけか、更新作業まで入るか)。そして解約したときにサイトのデータをもらえるか。この3つ目を契約前に聞いておかないと、やめたくなったときにサイトごと預けたままになってしまう。

見落としがちな3つの落とし穴

1. 無料プランの「公式サイト感」のなさ

広告バナーと他社ドメインのURLは、見る人が思う以上に「仮のページ」の印象を与える。イベンターや取材の窓口として使うなら、独自ドメインまで含めて考えたほうがいい。

2. 無料プランは廃止されることがある

実例がある。ペライチは2025年10月に無料プランを廃止して、公開の継続には月1,628円のプランが必要になった。無料前提で作り込むと、サービス側の方針転換に巻き込まれる。無料はあくまで「お試し」と考えておくほうが安全だと思う。

3. 更新が止まる

どの方法を選んでも、一番多い失敗はこれ。最後のお知らせが1年前のサイトは、活動していない印象を与えて逆効果になる。自作するなら「誰が更新するか」を先に決める。依頼するなら更新まで含まれるプランを選ぶ。ここが続くかどうかが、ツール選びより重要だった、というのが調べ終えた僕の実感。

今日できること

まず、載せる5コンテンツ(プロフィール・ライブ・リンク・ディスコグラフィー・フォーム)の中身をテキストで書き出すこと。ツールが何であれ、これが揃っていないと始まらない。特にプロフィールは、メディアに載るときそのまま使われる前提で書く。

そのうえで、時間があってこだわりたいなら自作、時間がないなら音楽特化サービスか依頼。どれを選んでも、5コンテンツのテキストはそのまま使い回せる。

ALDONIXのバンド向けプラン(初期3万円・月1,980円、更新代行込み)についてはこちら。「自作とどっちがいいか」という相談でも大丈夫です。自作で足りそうな場合は、無理におすすめしません。